こんにちは、北大コーチ松浦です。
今日、5月24日の10時から、北嶺中高一貫校の説明会に参加してきました。
北嶺中高は、言わずとも知れた私立中学の雄。少数精鋭の学年120名の中から、医学部や難関大学に合格者を輩出し続ける、道内きっての進学校です。今は「青雲寮」という、学校に加えて私生活まで面倒を見て実績を残そうという動きが強く、本州出身のみならず、札幌やその近郊の生徒であっても入寮を勧めているようです。
このような、学校の中の取り組みを工夫して勉強を完結しようという傾向は、数年前から強くなっています。北嶺中高に限った話ではなく、私立中学や私立高校全体の動きなのです。説明会の中で校長の谷地田先生は「塾と協力し合いながら生徒を成長させていこうと思っています。」と述べた一方で、「塾に通わずに学校だけで勉強が完結できる形を目指しています。」とも、はっきり述べていました。
実際、北嶺中高の説明会に毎年参加していると、寮コースの充実が年々進んでいます。卒業生の北大医学部生や専任講師が寮に来て、自習に加えていつでも質問ができるようになったり、個別に指導を習える形が整ったりと、塾のような機能が強まっているのです。
一部の塾の先生からは「生徒を囲い込んで、塾との共存を考えていないのではないか」という質問も飛んでおりました。
それも同じ塾人として気持ちはわかりますが、私にはそもそも「塾に通うことは当たり前」という発想がありませんでした。昔は塾などなく、勉強は学校でしていたはずです。「塾に通わなくても」という谷地田先生の意見は学校として当然だと思いますし、あえて塾説明会でそのようなことを発言するというのは、それだけプライドもあれば、結果を残すことに真摯に向き合っているのではないでしょうか。
私はこれに関して、北嶺中高のような私立学校との共存は、可能だと思っています。
「病気にならなければ、病院はいらない」とはならないですよね。病気を予防したり、正しい医療知識を広めたり、暮らしやすい社会を作る役割がたくさんあります。
塾も同じで、「勉強で困らなければ、塾はいらない。」とはならないと思います。すでに「合格」や「得点アップ」という結果だけを塾単体で追い求める時代は、終わっているはずです。生徒の可能性を広げようという想いは一緒なのですから、それぞれが正しいと思ったことを、得意なフィールドで実現すれば良いだけの話しです。
”勉強”というものを通し、学習姿勢やが学習行動を変える。「北大コーチに通ったら、なんか勉強が頑張れる!」と、家にいるよりも積極的に努力できたり、前向きに生活が過ごせる。その結果、持っている能力が引き出され、塾に通わなければ達成できなかった目標や、実現できなかった夢を叶えることができる。塾を卒業しても「あの塾で勉強できて良かった!」と言ってもらえるような教室にしなければ、それこそ塾の存在価値などなくなるのではないでしょうか。
谷地田先生のように、塾としてのプライドをはっきりと伝えられるような運営をして行きたいなと、刺激を受けました。そのためには、目の前の定期テストで結果を残さなければなりません。さて、今日も一日頑張りましょう!