3月24日(土)14:00〜14:50に「高校進学ミーティング」を開催しました。
現役高校生3名に協力してもらい、これから新高校1年生となる生徒たちに高校生活のことや、体験談をありのままに話してもらいました。パネルディスカッション形式で、距離感が近い自然な雰囲気の中で会は進行し、充実した50分間になったのではないでしょうか。どの生徒も刺激を受け、食い入るように話を聞いていたように感じます。
パネリストとして参加したのは、MTくん(西高2年)・YEさん(北高1年)・MMくん(北高1年)の3名。生徒は、中3生の6名の他に、参加したいと声をあげた中2生の4名も加わり、総勢10名のにぎやかな会となりました。
今回は、ミーティングで話題となったことの中から、高校進学後に役に立つヒントをお伝えいたします!
時間のメリハリをつけて、やりたいことをやる!(MTくん)
西高2年生のMTくんは、軽音部と剣道部の2つを掛け持ちしています。
最初は勉強優先のため軽音部を選んだはずが、高1の秋ぐらいに剣道部にも入り、さすがにその時は「勉強優先はどこにいった!?」と、私も思わずつっこんでしまいました。
それこそ兼部したての頃は時間のやりくりに苦労していましたが、現在は勉強と部活が両立できるようになり、着々と受験学年を迎える態勢が整ってきました。
MTくんによるとその秘訣は「時間のメリハリをつける」ことにあるようです。部活や遊びの時はそれに情熱を注ぐけども、勉強をやると決めた時ときには全力で取り組む。
特に彼が気付いたのは「学校の授業の大事さ」。予習・復習をしっかりして、100%授業を使い倒すのが、一番時間の効率が良い方法だったそうです。
寝ていたらわけがわからなくなった!(MMくん)
中学に引き続き、高校でも陸上部に入ったMMくん。中学とは比べものにならないほど練習がハードなようです。体力的にもきつく、授業中に寝てしまうこともしばしば…。
その結果起こったのが、[授業を聞かな → ノートも取れない → 復習できない]という負のスパイラル。彼曰く、テストに向けて勉強しようと思っても、ノートには謎の象形文字が記されていたようです(笑)
そのような状態から、高1最後の定期テストに向けては一念発起し、学年で100番くらいまで上昇。自己ベストでフィニッシュできたようです。
「高校の勉強は、良くても悪くても自己責任」。中学と違い、高校は寝ても起こしてくれませんし、赤点を取れば追試となり、さらに落ちれば留年が待っています…。身をもって体感した生々しい話に、生徒たちは食い入るように耳を傾けていました。
余裕がある内に準備をしておくべき!(YEさん)
Yさんも中学に引き続き、陸上部に入りました。全道大会に進むほど大活躍で、さらに勉強の方も最高で学年30番を取るなど、文武両道を実現しています。
そんな彼女も、とにかく勉強の余裕を作るのに必死なようです。部活の大会やその後の打ち上げ、規模の大きい学校祭など、高校生活は楽しみが倍増。そこを目一杯楽しむためにも、出来る時に前倒しして勉強しておかねば、勉強とプライベートを両立するのは難しいそうです。
さらに「英単語テスト」など、定期的な小テストも大事だと言っていました。細かな小テストを先延ばしにして覚えていないと、結局、勉強が行き詰まってしまうようです。
学年上位に入り込んでいるYさんですら、「高校進学前の3月〜春休みに、もっと準備しておけばよかった!」と言っていました。そのくらい高校生活が始まると、楽しくもあわただしい毎日がやってくるということです。
自分のやりたいことを実現するために(松浦)
① 学年(年齢)が進むほど「競争」に身をさらされる
中学と高校の一番大きな違いは、勉強の難しさではないと思います。同じ学力の人が集まる環境に身を置くことが、最も大きな違いだと思います。それは、小学・中学の中では経験してこなかったことです。
そこで起こることは、「サボればすぐに落ちこぼれ、必死で食らいついても上位に入れる保証はない」という、厳しい現実です。
それだけではありません。今度は大学受験となると、全国のライバルと競うことになるのです。ちなみに大学といったら「国公立大学の北大」が真っ先に思い浮かぶと思いますが、北大は地元生3割、道外生7割という厳しさです。また道内の高校の進学実績をあげると、例えば中学の時に8割400点を取らなくては入れない新川高校であったとしても、よくて2~3人しか入れないといった厳しさです。とにかく、競争が厳しいのです。
② 「結果」で物事を判断される(それが大人)
高校の先生は、授業についてこれない生徒に目を向けてくれません。進学実績を残すために、学力の高い生徒に合わせて授業を進めます。「ついてこれる生徒は、必死についてこい!」それが高校です。
それは、高校の先生たちも必死だからです。進学校なので、進学実績を残さなければ評価されない。評価されないと、学力の高い生徒が集まってこない。集まらないと、進学校の看板を下ろさなければならない。だから必死なのです。
学歴も同じ。なぜ「北大卒業」だと一目置かれるのかというと、学歴という肩書を見るだけで、北大に入学するために必死に努力してきた人間だと評価しやすいから。勉強がすべてではありませんが、「自分はこれだけのことをしてきた!」と語れる人間になってください。
③ 過去・現在・未来。変えられるのは「現在」だけ
いま話した結果というのは「過去」のことです。これから先は、過去を見られて、どのような人物か判断されるようになります。
でも考えてみてください。過去は変えられませんよね。変えられるのは「現在」だけなのです。いまやるべきことを100%全力で実行して、積み重ねたものが「過去=結果」となります。やるべきことを先延ばしにしたり、何となく過ごしているだけの人は、何も結果が残りません。語れるものがなくなってしまうのです。
だから今日をきっかけに「未来」を想像してみてください。どういった未来を迎えたいのか、どういった人になりたいのか。それを実現するために「現在」を変えるのです。皆さんには、輝かしい未来が待っています。
高校進学ミーティングを振り返って
西高・北高というハイレベルな高校に入った3人ですが、本当にたくましく成長したなぁと、感動させられました。決しておごらず、基本の大切さに気付いた彼らは、大学受験に向けて邁進していってくれるはずです。
そして、話を真剣に聞く新高1・新中3の生徒たち。「先輩に続いて、今度は自分が頑張るぞ!」と、進学や受験学年に向けた覚悟が芽生えたように感じました。
私は北大コーチの生徒たちに「自分で決めて、自分のために努力し、結果に責任を持つ」という、例え中学生・高校生だとしても、自立して勉強ができる人間に成長してほしいと思い、指導にあたっています。まさに先輩たちの姿は「自立した人間」に近づきつつあり、その姿を見て下の学年も良い影響を受けるといった、北大コーチの文化のようなものが築き上げられれば良いなぁと、何となく思っています。
今度は中3の受験学年に向けたミーティングなども開きたいと思っていますし、会を重ねるごとにたくさんの生徒に参加してもらえるように、より内容を充実させていきます。今回都合が悪かった生徒さんは、ぜひ次回、参加してください!
最後に、MTくん、YEさん、MMくんへ。忙しい中、快く協力してくれてありがとう。これからの益々の活躍、楽しみにしていますね!