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中1の最初、6月の定期テストでは90点以上取れていたのに、2月の定期テストは70点しか取れなかった…
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案外、このような人は多いのではないでしょうか。北大コーチでも例年、学年の後半になるほど「英語がつまずいたので何とかしたい!」という相談が増えてきます。
今回は、英語学習のヒントについてお伝えしたいと思います。
英単語は発音を印象づけて覚える
英単語を覚えるのに時間がかかる人には、共通点があります。それは「英単語を10回ずつ書く」など、書くことが勉強だと勘違いしている点です。
残念ながら、英単語を覚えるのに時間がかかる人は、文字情報、つまり書いてある言葉をそのままインプットするのが苦手な傾向があります。それはサッカー選手であれば、[足は速いけど持久力がない][シュートは上手いけどパスが苦手]といったように”個性”の話しなので、悲観することではなく、自分の個性にあった勉強をするのが大事なのです。
書くのが苦手な人にぜひ試してほしいのが「耳から入る勉強」です。
1.SUNSHINEなど教科書に合わせたリスニングCDを用意する(書店等で市販)
2.”1日1単元”や”朝食を待っている時”など、負担にならない程度のペースを決める
3.学校の進度に合わせて習慣的に聞く
これを続けていると「こんな単語が出てくるんだな。」と音で認識できるようになるはずなので、それを日本語の意味と結びつけていきます。「シーは海、ティーはお茶」といった具合です。これは「聞き慣れた言葉と使い慣れた日本語の意味」をつなげるだけなので、スムーズに覚えられるはずです。
さて、あと一歩です。次は「音と英語のつづり」を関連づけていきます。
1.【海│sea:シー】【お茶│tea:ティー】など、似た発音の単語を比べる
2.「eaがイーという発音で同じ」といったように、共通部分を見つける
3.【先生│teacher】【桃│peach】【食べる│eat】と、他の単語にも結びつける
暗記において大事なのは、書く回数ではなく、関連づけを増やすことです。こうすることで忘れにくくなる上に、少ない容量で頭の中に記憶を留めておけるので、効率よく勉強できます。
「動詞」から優先して覚える
定期テストは、学校で進んだ約3ヶ月で習ったことが試験範囲になります。範囲があまり広くないため、教科書の単語や文章をそのまま覚えるだけでも、ある程度得点できます。
しかし入試では同じ方法は通用しません。なぜなら、入試の試験範囲は3年分と広く、なおかつ見たことのない文章が出題されるからです。入試の英語で伸び悩む人はその違いを意識せずに挑もうとし、必要な英単語を一から十まですべて覚えるなど、余計に時間がかかるような勉強をしている傾向があります。
[道コンや入試の得点が60点満点で30点以下の人]は、英単語を覚えようと思っても時間がかかってしまうはずです。覚えるのが苦手な人は、とりわけ動詞を優先して覚えるようにしてください。一番オススメしたいのが、不規則動詞の活用表を、中2までに覚えてしまう方法です。
リンクは、ONE WORLDという教科書を作成している教育出版という会社のサイトです。札幌市で使っているSUNSHINE(開隆堂)と違う教科書ですが、習う動詞に違いはないので、あまり気にしないでください。
pdfファイルの他に、excelファイルも公開されているので、単語の部分を編集して消せば、簡単にテストを作ることができます。(一覧に現在分詞形がありますが、これは飛ばしてOK)
出題は、たったの70単語です。
現在形・過去形・過去分詞形と3種類の形はありますが、不規則といいながらある程度の規則はありますので、70×3=210単語をバラバラに覚えるほどの苦労はしないはずです。これを覚えれば、単語力に加えて中3で習う「受動態・現在完了形・分詞」といった文法の理解も速くなりますので、中2までに覚えておくのが”吉”です。
「動詞」に着目して長文を攻略する
以下は、2018年度北海道高校入試の、英語(裁量問題)大問4の長文の抜粋です。
Hello, everyone. I‘d like to tell you about the activity that we, the members of the English Club, held in our school festival. Our club teaches English to elementary school pupils every year. This year. the pupils enjoyed our activity and learned English conversation.
こんにちは、皆さん。私はあなたに、私たちの学校祭で、英語クラブのメンバーである私たちが開いた活動について伝えたいです。私たちのクラブは、毎年小学校の児童に英語を教えています。今年、その生徒は私たちの活動で楽しみました、そして英会話について学びました。
カンの良い方はお気づきでしょうが、赤は動詞(〜する)です。そして動詞の直前の水色が主語(〜は)です。実は動詞に着目すれば主語の位置がわかり、素早く長文の内容をつかむことにも貢献します。入試の長文は味わって読むものではなく、ザッと読んでおおよその内容を理解すれば十分です。どういうことかは、次の和訳を読んでもらえればわかるはずです。
<和訳 その2>
私は、伝えたい。私たちは、開催する。私たちのクラブは、教えています。その生徒は、楽しんだ。そして学びました。
これは主語と動詞だけを抜粋した和訳ですが、何となく文章が成り立っています。
それでも違和感があるのが、具体的な情報が足りない点。「誰にだよ!」「何をだよ!」と、思わずツッコミたくなりますよね。それが読まずに飛ばした部分なのですが、例えば「英語クラブに所属している」という情報を加えるだけでも、「生徒に英語を教えて楽しんでもらえたのでは?」という想像くらいは、文章を細かく読まなくてもできるはずです。
だから入試では、途中でわからない英単語が出てきても飛ばして読んで、スピードは落とさないようにします。肝となる動詞だけつかんでおけば、高校受験レベルであれば大きく文章を読み違えることはありません。
学年が進むほど内容が難しくなるのに加えて、覚える量が増えるので同じ勉強の仕方では通用しなくなってきます。逆にこのような勉強の工夫を続ければ、周りのライバルとの差を広げることも可能になります。楽して効率よく勉強して、生まれた余裕を別のことに使えたら良いですね!
ちなみに北大コーチの中学3年生は、昨日2回目の不規則動詞テストを行いました。
春休み前の1回目は8割が合格ラインでしたが、今回の合格ラインは9割。見事、満点を取った生徒もおり、予習分の単語も含まれている中、よく頑張っていました!
英語の苦手意識が強い人は、ぜひ教室まで勉強しにきてくださいね!